皆さん、こんにちは。NSG安積本校の菅井です。

 

皆さん、「キャプテン」というマンガは知っていますか?お父さん方は、ご存知の方も多いかと思いますが、昭和を代表するスポーツ漫画です。主人公(第1部)の谷口君が、墨谷二中という公立中学校の野球部を地区大会準優勝に導くお話です。元々弱小野球部であった墨谷二中を全国トップレベルにするため、ものすごい練習をしていきます。まさに「努力と根性」で強くなっていくのですが、果たして「根性」だけで野球がうまくなるのでしょうか?

 

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私が中学校・高校時代は、部活はまだ「スポ根」真っ只中でした。「部活中に水は飲んではいけない」「準備・後片付けは1年生の仕事」「先輩の言ったことは黒でも白」といった具合です(私の部活は人数が少なかったので、学年関係なく話し合いで物事は決めていましたが)。そこに「疑問」という言葉はなく、言われたことを何も考えず、忠実にいつまでも実行することが正しいことと考えられていました。つまり、どんな理不尽なことでも「根性」で乗り越えた時代です。

 

「根性」で部活が強くなるなら、ほとんどの部活が強いはずですが、実際は強い学校もあれば、弱い学校もありました。どの部活も日が暮れても練習していたのにです。それはなぜなのでしょう?

 

1つの理由としては「優秀な指導者」がいるかいないかが考えられます。どんなに懸命に練習したとしても、その方法が間違っていたら、効果は上がりませんね。顧問の先生・コーチがどれだけ適切な練習をさせるかが重要になります。とは言え、今では考えられないかもしれませんが、当時は顧問の先生が部活に顔を出すことは、一部を除いてほとんどありませんでした。それでも県大会でベスト4に入る部活もあったのです。では、なぜそれらの学校は強くなれたのでしょうか?

 

それは、「自分たちでどうすれば強くなるかを懸命に考えて練習した」からです。

 

私が高校のときに所属していた部活は、一番少ない時で5人しかいませんでした。6人いないと団体戦に参加できないので、中学校の経験者に大会の時だけ来てもらって、大会に参加していた状況でした。決して強くはありませんでしたが、必ず県大会には出場していました。顧問の先生も大会の引率だけで、練習には全く顔を出しません。そのような中、みんなで「どうすれば強くなるか」「どんな練習が効果的なのか」を話し合って練習メニューを組んでいました。また、お互いがお互いにアドバイスをすることで、技術の向上を図っていました。正直、私の高校の思い出は「部活」だけです。どうすれば「うまくなるか」「どうすれば部活全体が強くなるか」を考え、水も飲まず、日が暮れてボールが見えなくなっても練習していた日々が全てでした。

 

私の高校は強くはありませんでしたが、大学時代、同じ部活の県ベスト4の高校出身者に聞いたところ、顧問の先生は来なかったけど、自分たちで工夫して練習していたと話してくれました。「うまくなりたい」「強くなりたい」という気持ちが工夫を生んだことは同じだったのです。

 

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このことは「学習」にも当てはまることだと思います。

 

例えば、テストに向けて、学校の先生から膨大な量の宿題が出されました。終わらせようと「根性」で3日寝ずに終わらせました。やり切った達成感は大きなものだと思います。ただ、どれほど身についたかはわかりませんね。

 

一方、テストに向けて「成績上げるため、自分で考えて、必要な内容を勉強しなさい」と言われ、しっかり行動したとします。「必要なもの」と考えて行動したことから、きちんと「理解」するまで学習しているはずです。

 

どちらが効果が高いかは明白ですね。しっかり「考えて」行動することが大切であり、他人から言われて考えるのではなく、自ら「こうなりたい」という「気持ち」を強く持つことが「考える」ための一歩目になるのです。

 

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冒頭の「キャプテン」の谷口君は、野球部のキャプテンに任命されて、チームを強くするため、本当に一生懸命考えます。敵を偵察して分析し、それに対応するための練習を自分で考え出します。あまりにハードな練習のため、チームメイトから不満も出ますが、なぜその練習が必要なのかをきちんと伝え理解してもらうことで、谷口君の強い「気持ち」がチーム全体に広がり、チームみんなの気持ちが一つになって勝利を目指したのです。

 

確かに「何をどのように学習するか」といった「正しい方法」で学習することは大切です。ですが、それを心から実行するには強い「気持ち」が必要になります。3年生の皆さんは受験まで約80日。「根性」で長時間勉強しても、成果は大きく現れません。私たちは受験を「団体戦」だと考えています。NSGみんなで「志望校合格」という強い気持ちを持ち、「どのように勉強して行けばよいか」を考え、目標を現実のものに変えましょう!

 

「正しい方法」が分からないときは、いつでも相談に乗ります。一緒に頑張って行きましょう!!




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